ビルトイン形の業務用エアコンの特徴

 

 

業務用エアコンと一口に言っても、さまざまな種類のものがあります。

天井や壁の上部に取り付けるタイプの業務用エアコンが一般的ではありますが、その中にもいくつか種類があるのです。

今回は、その中でもちょっとなじみの少ないビルトイン形の業務用エアコンについてお話ししたいと思います。

 

ビルトイン形の特徴とは？

 

天井ビルトイン形の業務エアコンの最大の特徴は、場所を選ばずどこでも取り付けができるという点にあります。

業務用エアコン本体と吹出口が離れた状態にあるため、取り付けスペースの少ない場所や入り組んだスペースでも利用ができます。

また、一台の室内機本体からいくつかの吹出口を取り付けることもでき、気流を分散させることも可能といった特徴もあります。

そのため、広範囲や間取りの少々複雑なお部屋であっても、ムラなく空調設計を行うことができるのです。

また、高温多湿になりがちな場所であっても、本体に吸込みを直接影響することがないため、利用しやすいといった利点もあるのです。

また、一般的な天井埋め込み式の大きな業務用エアコンの場合、悩ましいのが景観の問題です。明らかに業務用エアコンですと主張したその外観は、決して見栄えが良いというものではありませんが、ビルトイン形の場合は、吹出口が控えめであまり主張をしませんので、インテリアにもよくなじむといった特徴があるのです。

そのため、おしゃれな雰囲気を重視したい場合や、景観を損ないたくないといった場所へも気兼ねなく取り付けができるといった特徴もあります。

このようなビルトイン形の特徴を生かして、景観を大切にしたい旅館やホテルなどのほか、高温多湿になりがちな、飲食店やヘアサロンのような場所でも好んで利用されているのです。

ビルトイン形のメリット・デメリット

 

 

使い勝手の良さそうなビルトイン形の業務用エアコンは、取り付け場所やレイアウトに柔軟に対応ができるというメリットがあります。

そのため、L字やコノ字型になっているような少々変わった形状の間取りであっても、それに合わせて気流を送ることができるのです。

また、吹出口を横並びに複数取り付けるといった、間取りに合わせたレイアウトも可能なため、取り付けした室内の空調をムラなく行うことができるメリットもあるのです。

また、本体は室内に面していないことから、熱や湿気などの影響を受けにくく、比較的どのような場所であっても取り付けができるというメリットもあります。

室内機本体は天井裏などに取り付けされている状態になりますので、調理の熱がこもりがちな厨房（ちゅうぼう）などでも気兼ねなく利用ができるのも大きなメリットだといえるでしょう。

しかしながら、デメリットといえる側面も持ち合わせています。最も大きな問題は、気軽に本体の掃除などができないといった点です。

業務用エアコンは定期的に掃除を行わないと、ホコリなどの影響を受けて故障しやすくなったり寿命が短くなるといわれていますが、このビルトイン形についても同様のことがいえます。

しかし、肝心の本体は素人が気軽に清掃を行えるような形状でなかったり、天井裏に取り付けされているなど難しい場所にあることも多く、気軽に掃除ができないのです。

ビルトイン形の業務用エアコンのクリーニングなどは、専門の業者などに依頼をして行うこととなる場合が多く、当然コストもかかってしまうなどといったデメリットもあるのです。

しかし、このような点を除けば、ビルトイン形の業務用エアコンは、インテリアにもなじみやすく場所を選ばないため、取り付け場所に合わせたレイアウトが可能な業務用エアコンだといえるでしょう。

 

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