業務用エアコンの取り付け工事を依頼するために、業者に見積りをお願いしたら、「現地調査をさせてください」と言われるのが一般的です。
ユーザーからすれば、「すぐに見積りを送ってくれないの?
」、「なんで、現地調査をしなければいけないの?
」と感じてしまうことでしょう。
しかし、現地調査を行うのには、しっかりとした目的があります。
また、この現地調査を行わなければ概算見積りは出せても、正確な見積りを出すことは出来ません。
現地調査では、以下のようなポイントを確認しています。
・業務用エアコンの設置場所の確認
・既存の業務用エアコンの有無
・搬入経路の確認
・既存の業務用エアコンがある場合には、配線や配管が流用可能であるかの確認
・電源やブレーカーの確認 ・熱負荷の確認
・設置場所の間取りや寸法の確認 ・使用用途、使用環境の確認
・必要資材の確認 (クレーンなどが必要かどうかなど) これらのものをしっかりとチェックしておかないと、正確な取り付け工事費用を出すことが出来ません。
これによって、工事費用が大きく異なるためです。
一部のユーザーからは、「寸法や間取りなどは図面があればわかるのではないか?
」という声も聞こえてきそうですが、図面だけでは熱負荷の計算を行うことが出来ません。
熱負荷とは、簡単に言えばそこから発生する熱量のことです。
一般のオフィスでは、コピー機、パソコン、その他OA機器などが該当します。
飲食店であれば、鉄板などを想像するとわかりやすいでしょう。
このようなそこで発生する熱量を考慮しておかないと、最適な業務用エアコンの能力がわかりません。
業務用エアコンの能力が足りないと部屋の中を十分に冷やす、暖めるということが出来なくなってしまいます。
さらに、無理な運転が続くと短期間で故障してしまうリスクもあります。
業務用エアコンの設置場所の近くに、大きな窓や出入り口などがある場合にも注意が必要です。
そこを開閉することで、一気に冷風や温風が流れ出してしまうので、業務用エアコンの能力に余裕を持たせておかなければなりません。
先ほど挙げたような内容も含めて総合的に判断した上で、業務用エアコンの必要な能力を決定します。
現場の状況を総合的に判断して、どのくらいの取り付け工事費用で行えるのかを計算します。
つまり、現地調査を行わなければ、正確な見積り金額が出せませんし、必要な情報がわからないのです。
業者に現地調査を求められたら、ぜひ協力するようにしましょう。