業務用エアコンの取り付け工事を、業者に依頼してもすぐに工事に取りかかるということはありません。
まず、どこの業者でも、事前に現地調査を行います。
すぐに取り付け工事に入ってくれれば良いのにと考えてしまう人も多いかもしれませんが、なぜ、事前に現地調査を行う必要があるのでしょうか?
現地調査を行う目的はいくつかあります。
まず、設置場所の確認という目的です。
業務用エアコンは、好きな場所に設置できるというものではありません。
まず、温度ムラが発生しにくい場所に設置しなければなりません。
室外機についても設置場所は、とても重要で吹き出しのスペース、吸込みのスペースをしっかりと確保しておかないと、効率が悪くなってしまいます。
また、隣接する建物があるという場合には、その影響についても考えてから設置を行わなければなりません。
このように、設置場所が適切であるかどうかを確認するために行なっているのです。
また、業務用エアコンの能力が適切であるかどうか?
についても確認をします。
部屋の間取りや面積だけで必要な能力を決めてしまうのではなく、熱源があるかどうか?
出入り口や大きな窓などがないか?
なども含めて必要な能力を決めていきます。
業務用エアコンの能力があっていなければ、取り付け工事をしても部屋の中を冷やせない、暖められないということになります。
これでは、設置する意味がなくなってしまいます。
それから、現在の設備や必要な資材の確認、搬入出経路の確認なども目的とされています。
それぞれの現場によって、設備の状況や必要な資材というものは大きく異なります。
業務用エアコンの場合には、ほとんどが三相電源を使用します。
現在、三相電源を使用しているかどうかによって、必要な工事、費用が異なります。
これは、現地に行ってしっかりと確認しなければならないので、必ず現地調査は必要になります。
既存の業務用エアコンがあるという場合には、撤去する際にどのような経路で運び出すのかをあらかじめ見ておく必要があります。
既存の業務用エアコンを撤去する際に、搬出出来るのか?
それともクレーンなどが必要になるのか?
などによって費用も異なります。
つまり、現地調査は、正式な費用を算出するために行なっていますが、それと同時に何が必要か?
どのような状況なのか?
ということを確認しているのです。
ですから、必ず、業務用エアコンの取り付け工事を行う前には、現地調査が必要になるのです。