飲食店の業務用エアコンを選ぶ場合、建物の面積や、ロースターや厨房からの熱負荷、天井の高さ、建物の断熱等によって、業務用エアコンの馬力を変えなければいけません。
間取りに応じたタイプや馬力によって業務用エアコンの価格は変わってきます。
また、飲食店とひとくちに言っても、さまざまな業種や間取りのお店があります。
以下では業種ごとに業務用エアコンを選ぶ際のポイントをまとめてみました。
いずれの業種も厨房があるスペースは、常日頃、フィルターが清潔かどうかに気を配らなければ、油でギトギトになってしまい、業務用エアコンにも人にも提供する料理にも、もっと言えば店内の衛生環境にも良い状態とは言えません。
また、すぐ不調になってしまい、修理費が掛かるといった恐れもあります。
こまめなクリーニングをすることが大切です。さらに、業務用エアコンには空気を浄化する機能やフィルターが汚れにくい機種、油に強いステンレス性などがあります。
こういったそれぞれの特徴をよく吟味すると良いでしょう。
ラーメン屋さんの場合、厨房と飲食スペースが同じ空間にあることがほとんどです。
そのため、厨房スペースから発生する熱により、飲食スペースが熱くなりがちです。
特に夏場は、お客さまが暑い外から、涼しい中で食べるラーメンがぜいたくと感じているから来店する訳です。
飲食店の空調の場合、冬場の暖房機能よりも夏場の冷房機能に着目して選んだ方が良い選択でしょう。
同じことが焼肉屋さんやお好み焼き・もんじゃ焼き屋さん、鍋屋さんにも当てはまるかと思います。
カフェの場合は、お客さまや食べ物に直接、風を当てないことが取り付け時のポイントです。
温かい食べ物が冷えてしまったり、冷たい食べ物が温まってしまったりします。
また、長時間滞在できることがコンセプトのお店では、食べ物やお客さまの肌への乾燥につながります。
喫煙スペースを作る場合には、その風が禁煙スペースにまで届かないようにすることも大切です。
女性向けのカフェの場合は、部屋全体は温まっていても、足元が冷えるということがあります。
熱気は上にたまりやすく、下は冷え性に悩む女性の天敵、冷気ばかりになってしまいます。
女性がおしゃべりに花を咲かせ、良いお店だったと思うためには気温の快適な環境作りが大切です。
床へ気流が届くか、または床暖房を入れるかなどを検討する必要があるでしょう。
男性・女性、どのような年齢の人を対象としたカフェや喫茶店であるかによっても対策が違ってくるでしょう。
お弁当屋さん、惣菜屋さんの場合、調理スペースと販売スペースが一応は仕切られていることが多く、お客さまの滞在時間も短いかと思います。
しかし、完全に壁で仕切られた別空間ではなかったり、店舗自体が狭いため、熱気がお客さまのいる方へ流れ込んでしまうことが考えられます。
そのため、エアコンの風向きを考えて取り付け工事をしたり、メーカーからエアーカーテンが販売されているので、活用することでも効果があります。
可能であれば、のれんなど物理的な仕切りをすることでも多少、違いがあるでしょう