学校 | 教育設備に業務用エアコンを取り付け工事する事によってのメリット・ポイント・気をつけないといけない点

学校に業務用エアコンは必要なのか

みなさんは、小中学生だった頃、教室にエアコンはありましたでしょうか。これは地方差もあると思いますが、暑い地域であれば設置されている可能性が高く、北の地方にある学校では設置されていないというイメージがあります。

実は全国の公立小中学校のエアコンの設置率は、約30%しかありません。しかし、東京の公立校では設置率がほぼ100%となっております。

都道府県によってエアコン格差が生まれておりますが、いったいこれはなぜなのでしょうか。そして、実際に学校にエアコンは必要なのか、メリットとデメリットを見ていきましょう。 メリットは、やはり子供たちの健康管理に役立つことです。

日本も、温暖化の影響で年々温度が上昇しております。かつては少し我慢すれば耐えられるほどの暑さだったかもしれませんが、今は我慢し続けると熱中症になったりして、かえって危険です。

教師に年配の方が多いと、自分たちの頃は暑くても我慢できたと考えてしまう傾向がありますが、自分たちの子供の頃と比較して考えるのは危険です。子供は大人に比べて体が強くないため、やはり細やかな気配りができるように、業務用エアコンの導入は必要となります。

また、勉強もはかどるという利点もあります。特に夏場は、暑くて勉強するのみ身も入りません。冷たい机の上に突っ伏したりして、暑さから逃れようとする子供もでてきます。児童の本業は勉強です。

いかに集中して取り組むことができる環境をつくるのか、ということは重要な要素なのです。 また、体育の授業もあります。夏場に体育館で走ったり激しい動きをすると、脱水症状になったり、熱中症を発症するリスクが高くなってしまいます。

業務用のエアコンであれば、部屋によって温度を変えられるため、体育館は少し強めに設定するなどの対策ができます。

こうしたメリットがあるにも関わらず、どの学校も導入に踏み切れないのはなぜでしょうか。

やはり一番は費用です。冒頭にも述べましたが、東京都では設置率がほぼ100％となっております。しかし、例えば愛媛県では約5%、高知県では約13%と、東京よりも気温が高い都道府県にも関わらず、設置率が著しく低い県もあります。

これは、設置率は気温によって決まっているのではなく、その市町村の財政力がそのままエアコンの設置率につながっているのです。実は、過去に文科省が、北海道や東北、北陸以外の小中学校の普通教室にエアコンを導入することを要求しました。

しかし、それは財務省に認められず設置には至りませんでした。2006年には、文科省がエアコン設置の工費の3分の1を負担して設置を促しましたが、なかなか進みませんでした。

これは、仮に導入したとしてもその後のランニングコストの問題もあり、簡単に導入を決めることができないのです。 やはり一番の懸念点は費用です。これがクリアできないと、全国でなかなか導入が進まないでしょう。

とはいえ、今後も全国的に気候は年間を通じて暖かくなっていくことが予想されますので、一刻も早く業務用エアコンの導入に踏み切ってもらいたいです。また、学校によっては外の騒音によって、窓を開けられないところもあります。

それには、設計から、維持・管理などのメンテナンスを、できる限り安く済むように工夫する必要があります。

また取り付けしたからといって使いすぎず、節電や省エネを意識した使い方をしなければなりません。それには、管理する側だけではなく、学校にいる先生や生徒全てが、使い方を考えていかなければならないのです。

学校にエアコンは今後必要となってくることは間違いありません。そこに地域差や財源の格差によって導入するしないを決めるようなことは本来は望ましい事ではありません。

子供たちのためにも、一斉に導入することが理想的です。 公費で経営している公立校は、簡単に導入を決められないことが問題点ではありますが、国が早く対策をし、子供たちによりよい環境で勉学に励むことができるようにしてもらいたいと思います。